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蒼龍 (文春文庫)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 102729 位
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表題作より他の編に一読の価値あり
作者のメジャーデビュー作ともいえる「蒼龍」を含む、5編の短編集。
「蒼龍」はオール読物新人賞受賞作だが、文体がべらんめぇ調の話し言葉で書かれているため、ちょっと読みづらい。
『職人てえのは?』『茶碗てえのは?』といった言い回しがやたらと多くて、何か馴染めない印象。
話の筋は面白いのだけど、、、。
表題作よりも、面白いのは「節分かれ」と「長い串」。
特に「節分かれ」は絶品。
利よりも義、機よりも智をもって難局を乗り切ろうという、酒問屋の親子の奮戦ぶりが小気味よく、話の展開も痛快だ。
「長い串」は、山本一力氏としては異質な武士の世界を描いた作品。
大藩・小藩それぞれの江戸留守居役を結ぶ縁が物語のテーマなのだが、最後の最後までそのテーマに気付かせない。
結末を読んで、初めてタイトルの意味がわかる、なかなか構成がうまい作品だと思う。
表題作は、山本さんそのもの
大借金を抱えて、小説を投稿していた自分を投影してたんでしょうね。
すごい必死さが伝わってきます。なにせ山本さんの抱えていた借金は3億円くらい
あったそうですから。
美しい人間の生き方
どれも読後に元気の出る短編。人間は、やっぱりいいなぁと思う。
一編ずつお風呂で読んだが、寝る前にとてもいい気持ちになれた。
“その時は理解できず不愉快に思っても、後になって事実が分かると、
その奥にある気持ちや思いの深さに心が打たれる”というパターンが
特に時代物では多い。昔の日本人の生き方からくるものだけれど、
こういう話は本当に美しい人間の生き方が、心に響く。
粒ぞろいの逸品
短編集で5作品が収められており、粒揃いで、これを短編にするのはもったいないような作品ばかり。どれも良いのだが、特に惹かれたのが「節分かれ」と「長い串」。前者は大きな酒問屋の店主と後継ぎの話。苦境のなかでも信義を重んじる、先を読んだ布石を打つなど、現代のビジネスにも通じる話。店主が死んだ後に残した短歌で、それぞれの局面で後継ぎが知らなかった店主の真意がわかる構成も素晴らしい。後者は武士の友情の話。藩主が国に帰る際の相撲の話と江戸留守居役と他藩の交情の話が交互に語られるが、最後で見事に一体となる。久々に読書のカタルシスを感じさせる逸品という感想でした。
おもしろかったです。
特に1話目は、この時期、就職・転職でがんばってる人たちに思えて。 「あかね雲」ほど重くなく、「損料屋〜」ほど軽くはないが、 作者の気持ちが伝わる一冊。
文藝春秋
草笛の音次郎 (文春文庫) 損料屋喜八郎始末控え (文春文庫) 大川わたり (祥伝社文庫) いっぽん桜 (新潮文庫) あかね空 (文春文庫)
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